【虚無編④】"合理性"という新たな神
Update: 2025-08-29
Description
虚無編 近代シリーズの第4回です。
今回の話「理性」は近代から続く現代の僕らを理解する上で、かなりキーになっていきます。
「あなたの感想ですよね?」はここから始まった!
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【内容の補足】
今回のシリーズでは扱っている「理性」という言葉について、補足。(細かい話なので、スルーでも構いません。)
理性という言葉を聞くと「自分の頭で考える力」と思いがちですが(僕もそんな風に語っていますが)、もともとはそうではありませんでした。中世の人々にとって理性は、神がつくった世界の秩序を理解するための力でした。理性を使うことは、ただ考えることではなく、神の真理に近づくことだったのです。
その考え方は近代の哲学者たちにも残っていました。デカルトは「我思う、ゆえに我あり」と言いましたが、その確かさを支えていたのは「神は人間をだますことはない」という信念でした。ライプニッツもまた、世界の調和は神の理性の表れであり、人間の理性はその一部をのぞき見る窓のようなものだと考えました。つまり理性とは、単なる「頭のはたらき」ではなく、神の普遍的な理性につながる道だったわけです。
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